人間力を高める 一般社団法人 人間塾


vol.77「あえて一歩踏み出した。」

女性にはもう少し自信を持って、あえて一歩踏み出してほしい。
シェリル・サンドバーグ

期限が決まっている中で、今は小さなことに行ったり来たりして
こんなに長い時間費やすのではなく、他の観点で決められる内容であれば
そこから話を進めることのほうが建設的だと思います。

これは、3時間半という長時間拘束されていた会議での私の発言です。
この発言の後、会議室の雰囲気はシーンと静まり返りました。
しかし、一人の若手の男性社員が
「私もそう思います。」
と続いてくれたことで私は内心ほっとしたのです。

今までは、女性の私が意見を言ったところで誰が受け入れてくるだろう?
と思っていました。
もう少し発言できる立場になるまで待とうか・・とも考えていました。

ある時、躍進している女性から薦められたのは
シェリル・サンドバーグという女性の「リーン・イン」という本でした。
その本をここで薦めるわけではありませんが、その本を読んだことで
私は変わることを決意したのです。

意見を言える立場ってなんだ?と思わず自分に笑いました。
意見があるなら意見を言わずに黙って聞いているのはおかしい。
だとすれば、きちんと意見を言うべき時には言う、
しかも、感情的にならないように。
と自分で決めたのです。

それから意見をきちんと言う事に心掛けてしばらくした頃、
上司が笑いながら尋ねてきました。
「会議に出席した人が言っていたけど、かなり興奮して
話していたみたいだね。大丈夫???」

全くもって興奮して話したことに身に覚えがなかった私は
同じ会議にいた男性に確認をしたのです。
「私そんなに興奮して話をしていましたか?」

その男性は大笑いしながら言った。
「全然そんな事ないよ。ただ、それを言った人が話を誇張する
部分もあるし、きっと意見が食い違っていたからそう感じていた
のかもしれないね。大丈夫だよ!自信を持って。」

その時は、誇張して上司に報告されたくやしさと
自信をもってと言ってくれた事に勇気づけられ
少し混乱しながらも会議の中での私の意見はきちんと聞いてくれて
いるのだと確信することができました。

私は、主婦でもあるし働く女性として家庭と仕事の両立に限界を
感じ疲れることがあるのは事実です。
さらに言えばシングルマザーであることで、仕事も家庭にもある程度
制限されてしまうこともあります。
そんな私が、会議で意見を言うこと。それは恐怖でしかなかったのです。

・こんな私が意見を言ってもいいの?
・女性の私が男性社会に入り込んでいいの?
・意見に自信がない
・言った意見に猛反発されそうで怖い

けれど、私の恐れていたことは、ほぼ起こりませんでした。
驚いたのは、女性の意見を貴重だと言ってくれた人もいます。
時に、流れてくる噂に傷つくこともあるのですが、
私は意見を言うことをやめていません。

名言にある、あえて一歩踏み出してほしいの「あえて」と言うのが
物語っているのは、この「あえて」という言葉がなければ
なかなか一歩踏み出すことに躊躇してしまうからではないか?と
思います。

自分が想像する「不安」は、ほぼ起こりません。
踏み出す勇気は踏み出してしまえば自信に変わります。

筆者:一般社団法人 人間塾
人生学認定講師 木下 暁子(きのした あきこ)
http://www.ningenjuku.net/qualified-list/

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編集後記

認定講師の木下暁子です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
女性が活躍する社会の創出と言われておりますが、男性から女性が
活躍する社会ですから・・と言われることにあまり良い気分で聞いた
ことがありません。
世間では女性管理職のいる企業などの記事をよく目にしますが、女性
管理職になることがすごいわけではなくて、管理職になった女性が
女性という観点で、働く女性の環境にもっと改革を起こしていく事を
期待しています。平社員の私が今できる一歩は、まず意見をきちんと
伝えることだろうと勇気を振り絞りました。
繰り返しになりますが、あえて一歩踏み出してほしいの「あえて」と
言うのが思いとどまる枷を外す言葉なのではないか?と思います。
だから私も「あえて」一歩を踏み出せた一人なのかもしません。


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