人間力を高める 一般社団法人 人間塾


vol.76「父親のすがた」

「愛別離苦」
仏陀

「たまには実家に顔をだすようにするよ。あと何度、親に会えるか判らないからな。」

先月、義理の父親が倒れ緊急入院をしました。
体が大きく、仕事を退職された後も地域のことや趣味に日々活動していたので、
「入院した」と連絡を受けたときはとても驚きました。

腎不全と心不全を併発したとのことで、急いで家族で静岡へ向かいました。
義理の父と母は二人暮らしで、妻の兄弟は沼津と大阪に兄が一人ずつ。

道中、妻とこれからどうなるのかと話しながら、義理の父が入院する病院へと
到着しました。
病室へ入ると、たくさんの管を体中に取り付けられ、元気だったころの姿は、
微塵にも見られない状態でした。

言葉を発することも出来ない状態で、ただ片方の腕を上下させることだけができるような
状態でした。

その日から妻は、1週間静岡の実家に泊まり、父親や母親の面倒を見ることにしました。
翌日には沼津に住んでいる兄が実家に来て、その翌日に大阪の兄が実家へ来たそうです。

久しぶりに兄弟が揃ったときに、大阪の兄が先の言葉を発したそうです。

人とのご縁とはとても不思議なもので、長く付き合うことが出来る人や、一回しかお会いできない人もいます。

それは親も同じこと。いつ何時、急に会えなくなるかは誰も判らないのです。
ただ、いつか二度と会えなくなる時が来るのは確かなことなのです。
そうなったとき、「もっといろいろ話しをすればよかった」「もっと親孝行しておけばよかった」「もっと実家に会いに行けばよかった」と必ず後悔の念が押し寄せてくるでしょう。
どれだけのことをやってもやっぱり後悔はすると思います。
だからこそ、今出来ることを精一杯やることが大切なのではないかと思うのです。
人はそれしかできないのですから。

冒頭の義理の兄の言葉を聴いたとき、ふとそんなことを感じ、
さっそく、翌週に親に会いに行こうと強く心に決心しました。

筆者:一般社団法人 人間塾

人生学認定講師 山田 隆任(やまだ たかとお)

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編集後記

認定講師の山田隆任です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
人は新しい出会いがあれば、悲しい別れもあります。
だからこそ今目の前にいる人を大切に思い、自分自身に何が出来るのかを
精一杯することが大切なのでしょう。
私の実家は車で15分ほどのところにあるのですが、
私は年に3~4回ほどしか顔を出していません。
もう少し顔を出すようにしよう。もっとたくさん会話をしよう。
そんなことを感じた出来事でした。


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