人間力を高める 一般社団法人 人間塾


vol.48 「チームが変わる」

vol.48 「チームが変わる」

「今この瞬間にあなたが無常の喜びを
感じていないとしたら、理由は一つしかない。
自分が持っていないもののことを感じているからだ。
喜びを感じられるものは、
全てあなたの手の中にあるというのに。」

アントニー・デ・メロ

先日、私が所属するバレーボールチームSに小さな奇跡が起こった。
チームSは、周囲からキャプテンであるKさんのワンマンチームと言われ、
技術面からもメンタル面からも彼女がチームをけん引している。
例えば、怪我をしていても、彼女はチームメイトに何も告げず試合に出る。
試合中は一切弱音を吐かない。それは、チームメイトに心配を掛けたくない
のか、それともチームメイトが信頼できないのかもしれない。
そんな彼女の下で、十数年バレーボールやっていると、私もギブスをしない
程度の怪我であれば、誰にも告げず試合に出ることが当たり前になっていた。

試合前日、私は仕事中にギックリ腰をやってしまった。腰を伸ばそうとすると、
痛くて伸ばせない。うわぁ、やっちゃった。このままだとスパイクが打て
ない、最悪。なんとか動けるようにしないとチームに迷惑をかけてしまう。
比較的即効性がある鍼治療にかけてみよう。
退社後、自宅近くの鍼灸院に駆け込み、鍼を打ってもらう。多少の傷みはあるが、
何とか腰が伸ばせるまでになった。不安は残るものの、腰ベルトとテーピング、
痛み止めの薬を飲めば、どうにか動けるはず。

試合当日、ギックリ腰になったことをチームメイトに言うか言うまいか迷って
いた。試合直前まで迷った。今の私は、チームメイトの力を借りないとスパ
イクを打てる自信がない。練習と同じように動ける自信がない。であれば、正直に
言おう、「ごめんなさい。昨日ギックリ腰になったの、今できることを精一杯やる
ので、助けてね」と。そうチームメイトに伝えると「わかった!頑張ろうね。」と、
言ってくれた。嬉しかった、この時、チームが一つになれた気がした。
そして、チームメイトがいつも以上に逞しく思えた。

試合結果は優勝、ホッとした。試合中、私に上がってくるトスに愛情があった。
いつもより、優しいトスだった。スパイクが打ちやすい。多分、コートの外で見て
いた人たちは、私がギックリ腰だとわからないくらいスムーズに動けていたと思う。
チームメイトに感謝。

試合後のミーティングで、勇気を出してチームメイトに伝えた。「今日はありがとう。
みんなに助けてもらって、気持よく試合ができました。感謝です」と。
返ってきた言葉が「普段より、良かったみたい」、皮肉たっぷりだけど素直に
「ありがとう」と言えた。
その直後、キャプテンKさんが「私もみんなに言いたいことがあります」と。
一瞬にして緊張が走り、チームメイトは、何をいいだすのだろう、という
顔をした。「今日は、私もみんなに助けられてバレーボールができました。
感謝の気持ちでいっぱいです。」と、Kさんから感謝の言葉が出てきた。
チームメイトは驚きを隠せない様子。彼女と一緒にバレーボールをやって
十数年になるが、彼女から感謝の言葉が聞けたのは、今回が初めて。少し間が
あったが、自然と拍手がおこり監督から「今日はお疲れさまでした。久しぶりに
いい試合を見せてもらいました。ありがとうございます。この勢いで9月の大会
も頑張りましょう」とコメントがあり、長い1日が終わった。

今回の試合で、チームSはキャプテンKさんのワンマンチームから、
少しだけ脱皮したと実感できた日になった。

筆者:一般社団法人 人間塾
人生学認定講師 山野 明美( やまのあけみ )
http://www.ningenjuku.net/qualified-list/

編集後記

認定講師の山野明美です。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。

バレーボール歴15年。やっとチームスポーツの面白さが、
わかってきました。半世紀以上生きてますが、もう少しだけ
バレーボールを楽しみたいと思います。

人生学講師仲間の篠崎龍治さんが横浜で人生学体験講座を
下記の日時で開催いたします。
★アドラー流!自分の魅力を知る講座
「自分にワクワクしよう!」
2015年8月29日(土)13:30~15:00
2015年9月12日(土)13:30~15:00

※終了時間は、30分程度延長する場合がございます。
開催場所:横浜駅近辺(詳細は、確定後お知らせいたします)

受講費用:3,240円(税込/事前振込)(テキスト代含みます)
http://ws.formzu.net/fgen/S45871391/


利用規約