人間力を高める 一般社団法人 人間塾


vol.37 「感謝の感度を上げる」

vol.37「感謝の感度を上げる」

“「ありがとう」と言う方は何気なくても、
言われる方はうれしい、
「ありがとう」これをもっと素直に言い合おう。“  松下幸之助

『ありがとう!』

育児休暇明けの妻が、数年ぶりの仕事から帰ってくるなり
開口一番そう言った。
私は何のことだかわからずに『ああ…うん』とうわごとのような返事を
返しただけだった。

妻は保育士をしているため土曜も出勤日があり、私の会社も土曜出勤が
隔週であるため交互に休みを取るようにしていた。その初日の出来事だった。

何が”ありがとう”なのか考えてもわからなかったので妻に聞いてみると
『私が仕事に行っている間子供の面倒見ていてくれたでしょ』と言われた。

お互い仕事の時は休みの方が見るのは当たり前と思っていたので、
感謝されるとなんだか照れくさいが、素直にうれしかった。
当たり前と思っていることでも感謝されるとうれしいもんだなあと
思いながらハッとした。

妻が産休や育児休暇で休んでいた9年間、私は働いていて、
妻は休暇中なんだから、育児や家事をするのが妻の役割であり
当たり前だと思っていた。私は一度たりとも帰宅後『ありがとう』と
感謝の言葉をかけたことは無かった。

以前子供が病気になり半年ほど入院したことがあった。
子供がまだ小さかったことも有り、妻は看護休暇をもらって病院に
つきっきりの生活となった。下の子2人も私は仕事に行かなければ
いけないため私と妻の実家で預かってもらう事になった。

今まで家に帰れば妻がいて子供3人が騒いでいる光景が当たり前だった。
温かい食事が出来ていてまずは子供達とお風呂に入るのが当たり前だった。

そんな当たり前の生活が出来なくなったとき始めて家族の存在の
有り難さが身に浸みた。
家に帰れば明かりがついていて、温かい食事が待っている事は
本当に奇跡の連続であるとしみじみ感じた。

その後私は意識して『ありがとう』を言うように心掛けた。
最初は違和感があり照れくさかったが、言ってみると自分にも
たくさんのありがとうが返ってくるようになった。
今までは当たり前と思っていた事も素直に感謝の気持ちを
持てるようになり、『ありがとう』を習慣にすると、ありがとう以外の
『おはよう』や『おやすみ』、先にお風呂に入ったときの
『お先に』といった言葉も自然と出てくるようになった。

以前の私は、こんなに頑張っているのだからもっと尊敬されても良いはず、
もっと感謝されても良いはずと思っていました。
そしてそう思っている間はいつまでたっても自分の心のグラスが
満たされることはありませんでした。
妻が言ってくれた『ありがとう』をきっかけに、徐々にですが
感謝の気持ちを持つことが出来、感謝の感度が上がることで現状の
自分が満たされていないのでは無く、満たされていることに
気づいていなかっただけだと思えるようになりました。

身近な存在だからこそ、意識して“ありがとう”を言う。
40歳にして惑わずと言いますが、40歳を超えて『ありがとう』を
惑わず言う事が出来るようになった気がします。

筆者:一般社団法人 人間塾
人生学認定講師 赤埴 忠至(あかばねただし)
⇒ http://www.ningenjuku.net/qualified-list/

編集後記

認定講師の赤埴忠至です。
最後までお読みくださりありがとうございます。

身近な存在ほど依存し合うので、関係がこじれてしまうと修復が非常に
難しくなってしまったなんてこと無いでしょうか?

『元々他人同士が結婚するんだから、夫婦は難しい…』

でもそのことを逆手にとって考えれば、実は夫婦関係はうまくいくような
気がします。

良い意味で、他人同士であると意識する。
他人が食事を作ってくれて、洗濯してくれて、掃除までしてくれたら
感動しますよね?

『洗濯してくれてありがとう』
『食事を作ってくれてありがとう』
『掃除してくれてありがとう』

相手は照れるかもしれませんが、うれしくないはずありませんよね?
私も日々実践していきたいと思っています。

○赤埴忠至のブログ【奉礼謝~日々感謝、日々実践~】
  日々の気づきを実践していく”コツ×コツ”で綴っています!
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