人間力を高める 一般社団法人 人間塾


vol.100「お世話になった人」

人間というものは、
自分が恩恵を受けたたくさんのことを、
それを思い出そうとしないと
思い出さないものである。     (井上 靖)

人生学認定講師の山田隆任です。

今年10月末、突然の訃報が我が家に届きました。
20年ほど前に私たち夫婦の結婚式を挙げていただいた神父、油井神父が
亡くなったとの知らせがあったのです。

もともと私たち夫婦は結婚式を挙げるつもりはなかったのですが、
(妻の本心は違うと思いますが・・・)
義理の父に「結婚式だけは挙げてほしい」と言われたのがきっかけで、
私の父(西山浄土宗の住職)の友人である油井神父に式をお願いしたのです。

油井神父はいつもの屈託のない笑顔で快く引き受けてくれ、
式を挙げるまでに何度かカトリック教会へ夫婦で足を運びました。
当日は、親族と僅かな友人のみのささやかな式と、
親族のみで会食をするだけでしたが、
義理のお父さんからは「和やかで、心温まるとてもいい式だった。」
と言っていただけました。

式を挙げていただいたご縁で油井神父へ毎年、年賀状を出していました。
油井神父から年賀状をいただくことはなかったのですが、
たった一度だけ元日に年始の挨拶の電話をいただいたことがありました。

数年が経ったある年、油井神父へ送った年賀状が宛先不明で戻ってきたのです。
またどこかへ転勤にでもなったのだろうかと思うぐらいで、
その後は特にはがきを出すこともなく過ごしていました。

数年前に油井神父が名古屋へ戻ってきているとうわさで聞き、
「またお会いしたいなぁ。」と思っていたのですが、
それもまた日々の生活でいつの間にか忘れてしまっていたのです。

日ごろ「受けた恩は石に刻め」と思っていたつもりだったのですが、
全くできていないことに気づきました。

実は当時、油井神父は転勤が決まっていたのですが、
私たちの式のために転勤日を延ばしてくれていたそうです。
また、信者でもない私たちの結婚式を挙げることに反対されていた方たちも
いたと、後で知りました。
そんなことを微塵にも見せず、笑顔で式を挙げてくださったことに
お礼を言いたくてももう言うこともできません。

私たちは自分自身では気づかないほどの多くのご縁の中で、
生きているのだなと思った出来事でした。

筆者:一般社団法人 人間塾
人生学認定講師 山田 隆任(やまだ たかとお)
http://www.ningenjuku.net/qualified-list/

発行人: 一般社団法人 人間塾 代表理事 小倉 広(おぐらひろし)
http://www.ningenjuku.net/company/
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人生学認定講師の山田隆任です。

最後までお読み頂きありがとうございました。
今年も一週間を切りましたね。
今年最後のメルマガになりました。
来年はご縁をいただいた多くの方にお会いしたいと思います。

よいお年をお迎えください。


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